コウの中学校選びは、私が一人で悪戦苦闘していました。
区内で特別支援学級があって通学できる距離の市立中学校3校と、
発達障害児の受け入れのある私立中学校も見学に行きました。
私立中学校は、自宅から24km、車でも1時間かかる場所でした。
電車やバスを乗り継いで通学することになります。
見学してみたら思いのほか校舎が古くて、
私学なのに意外にもエアコンもなかったので
早々に「私の社会見学だった」として除外しました。
市立も、それぞれ特色がありました。
体力づくりに力を入れている、作業の内容が凝っている、などです。
やはり特別支援教育に歴史がある学校がいいのかなぁと思って、
放課後等デイサービスの所長さんに相談したら
「歴史がある方がいいとは限らない。特別支援教育は年々進化しているのに、
教育内容を更新しないで、古いことをただ続けている所もあります。
先生の転勤でも、カラーはガラっと変わります。
特定の先生の方針に好感を持って入学してみたら、
3月末で異動になってその先生はいなかった、というのはよくある話です」
と言われました。
校区内の中学校は、見学した3校の中で一番新しく、
特別支援学級が3年前に設置されたばかりでした。
コウは、小学校低学年の頃から、ブレることなく一貫して
「校区内の中学に行く」と言っていました。
普通学級の子もみんな行くのだから、
自分も同じ所に行くものだと思っていたようです。
結局、決断の締切ギリギリまで(私一人が)悩んだ挙句、
コウの希望通りに、校区内の中学に行くことになりました。
約1.5kmの道を、たくましく徒歩で登校しています。
小学校時代の友達と特に親しく話をする様子もないコウですが、
登校の生徒の流れと違う方向に行くよりも、同じ方向に歩いているだけで、
何となく一体感があるのだろうか?と感じています。
校区内の中学校に特別支援学級があるとは限らない中、
越境しないで行けるのは幸運なことです。
同じ小学校の特別支援学級の同級生5人中4人が、同じ中学校に行くことになりました。