小学校時代

発達障害に関して内服薬を勧められたが結局内服はしなかった話

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

コウが小学6年生の時、後に月1~2回の作業療法・理学療法のリハビリ通院につながる医師との出会いがありました。
コメディカル(医師以外の医療従事者)の力を信じて活用する医師で、年齢層はおばあちゃんに近い女医さんです。

コウの「原始反射の残存」や「目の見え方」など、すぐに見抜いて次々と関係機関を紹介してくれた恩人です。

小学6年生の夏、初診から2回目の時に、内服を勧められました。

「エビリファイ」という薬のパンフレットを渡されました。
エビリファイは、ドーパミンの働きに作用する薬で、抗精神病薬です。
自閉スペクトラム症にも効果があるのか…と思いましたが、
わずか11歳で、この内服を始めるのには抵抗がありました。
そして、パンフレットによると「自傷行為」「他者に対する攻撃性」「かんしゃくを起こす」「ちょっとしたことで泣き叫ぶ」「物を壊す」などの症状が緩和するようなのですが、
コウにはこの中で1つも当てはまる症状はありませんでした。

それを医師に言うと、
「では漢方薬だと抵抗が少ないですか?」と、
「抑肝散加陳皮半夏エキス細粒2.5g」を夕食前に内服するように、と処方されました。

ADHD(注意欠如多動性障害)なら、コンサータやストラテラが有効だとわかっていました。
おそらく正しく内服すれば人生が変わるほどの効果があると思います。
コウは確かに注意力は欠如している面があるのですが、多動ではありません。
内服治療が必要だという発想はありませんでした。

でも、内服したら、コウの発達障害が、ひいては人生が、少しでも良い方向に行くのだろうか…?
もっと、シャキーンとした子どもに変わるのだろうか…?
そんな思いが頭をぐるぐるとめぐって、はっきりとした判断ができないまま、処方箋を受け取り、調剤薬局に出しました。

このことを小学校の特別支援学級の先生との連絡帳に書きました。
すると、先生から
「内服を始めると、やめるのが難しく、長期に及びます。
学校を遅刻や早退して通院することになるんです。
医師は薬を処方したがるものです。
他にも多くの内服しているお子さんを見てきましたが、
コウ君はおとなしいタイプなので、内服は必要ないと思います」
と、やや怒りに満ちた文面で、連絡帳の枠をはみだすほどの長文で返してくれました。

これで、私の目が醒めました。
日々コウと接していて、多くの特別支援学級の児童を見ている教育者の視点で「不要」と言ってもらったことは、私の決断を支える大きな力となりました。

神がかり的に、飲む寸前で止めてもらって、漢方薬は、手つかずのまま引き出しにしまっておきました。

次回の受診時に、内服はしていないことを医師に伝えると、
「貧乏ゆすりがあるとのことだったので処方した」と言っていましたが、特に強く勧められることもなく過ぎました。
貧乏ゆすりは、薬で止めてもらいたいほど生活に支障のある現象ではありません。
また処方されそうになったら、落ち着いて対応できそうだ、と思いながら、リハビリ通院を続けています。

ABOUT ME
ホタル
発達障害児【特別な支援を要する男の子】のママ。フルタイム勤務のシングルマザーです。