子どもができた時、少なくとも大学まで行くための学費を用意しなきゃいけないと思いました。
コウが発達障害児だとわかってからも、今どき少子化だから名前が書ければ入れる大学はある、全入時代だもの。と思いました。
しかしこれは究極の「思い込み」でした。
発達障害児に関する研修を積極的に受けていて、一番得たことは何か。
どの講師も言うのです。「発達障害児に、学歴はもしあったとしたら、明らかに、かえって邪魔になる」と。
え~~~っ?そうなの?!価値観がひっくり返りまくりです。
「高等教育の場は、ただ先生の教えを待つだけではなく、学生同士で学び合う場(つまり、グループワーク)が多い。
発達障害児は、その輪にうまく入って行けないので、疎外感から、精神的な二次的障害につながりやすい」とのこと。
また、働いてからも、「大卒」となると、臨機応変が苦手は発達障害児は「大卒なのに、こんなこともできない」と、期待をクリアできない存在になる。
それなら「高卒の割に、こんなこともできる。得意なことがある」と評価される方が生きやすい。そして何より、周囲に「可愛がられて」生きることができる。
何ということでしょう。学歴至上主義の「思い込み」から脱却して自分の中に定着させるのに、何年もかかったと思います。
コウがいなかったら、自分の中の「偏り」に気づくことができませんでした。