中3のコウは、一応【受験生】です。
中学校の特別支援学級では、中1の時から、
特別支援の高校の見学会のお知らせプリントを連日もらってきました。
コウは中1の終わりに見学した「A高等支援学校」が、
校舎が新しく、生徒が1人1台のipadを与えられていることに憧れて、第1志望にしていました。
今となっては「生徒1人1台のipad」は公立小中学校でも珍しくないのですが。
書いたり言ったりする志望動機は後付けでもいいので、
行きたい高校が定まったことは良いことだと、親としても応援していました。
しかも、おおむねの特別支援の高校は、給食があるらしいのです♪
これはワーキングマザーにとっては、この上ない朗報です。
毎日のお弁当作りが、アサキの高校進学まで延期になった!
と内心躍り上がって喜びました。
しかし、良い知らせばかりではありませんでした。
コウの第1志望のA高等支援学校で、あろうことかコウの入学年度の受験から、
「集団面接」または「集団作業」のような場を設ける、
との通達が来たではありませんか!!
集団行動や対人関係の構築が苦手だから、特別支援学級で学んでいるのです。
それはコウばかりではないはずです。
それなのに集団での力を入学試験で判定しようとするとは何ごとでしょう。
どのくらい「入学の条件」として考慮するのかはわかりませんが、
受験させようと思ったら、中学校も親も、受験準備として、
その子に集団の力をつけさせようと頑張らせ練習させるに違いないです。
それは、なけなしの自信さえも失わせることになりはしないか、
不安でいっぱいになります。
【出来ないこと】【苦手なこと】を訓練するアプローチではなく、
【出来ること】を見つけて伸ばすことを特別支援教育には期待したいのです。
この子たちに何を求めているのか…考え入ってしまいます。
私は看護学校の教員として長く勤務しましたが、
教員からはリーダーシップがありそうに見える学生でも、
同級生との協調に欠ける子もいたり、
みんなの前ではっきりとした意思表示が薄い子でも、
優しさや誠実さをもって着実に努力できる子もいます。
いわゆる「普通児」でも、集団行動が得意な子ばかりではなく、
だからといって、社会に不適格というわけではないのです。
中1の頃から目指していた高校を諦めて、
ありのままのコウで行ける高校に希望を変更するかどうか、
秋までには考えなくてはなりません。
頭の痛い事案がひとつ訪れています。