母親の気持ち

旭川いじめ凍死事件について思うこと

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2021年の旭川のいじめ凍死事件について
尾木直樹さんが調査委員長になって、旭川市のホームページに300枚超えの報告書を掲載しているとわかって、少しずつ読みました。

いじめ犯罪の被害に遭う前の爽彩さんは「明るくて元気な女の子だった」という報道だったと思います。
実は爽彩さんが「人とうまく関係性が取れない」という発達上の特性を持った子であったことを初めて知り、
さらに爽彩さんが2006年生まれでコウと同じ年ということに驚きました。
この事件についてもっとちゃんと知っておこうという気持ちになりました。

この報告書でも、公表されていない事実はたくさんあるとは思いますが
読み進むに次々と
「えっそうだったの?」「えっこんなことが起こったの?!」ということばかりでした。

「発達障害者支援法」は2004年に制定され、2005年に施行されました。
その翌年の2006年に、爽彩さんとコウが生まれたのです。
全く同じ時代に、爽彩さんのお母さんも、我が子の特性について悩んだり考えたりしていたことになります。

爽彩さんは小学4年生から発達外来を受診し、
特別支援学級に在籍していたこともありました。
お母さんは、我が子の特性に気づき放置することなく、「特別な支援を要する子」だと認め、
その時その時でできることを精一杯やった方だったのではないかと思います。

爽彩さんは中学校入学時のテストで学年5番で、
名門中学校への受験を勧められるほどの学力を持った子で、
しかも絵の才能もあったのです。
高校は偏差値の高い所を目指したいと言っていたそうです。
学力が高く得意なことがあるほうが、より親の悩みは深いのではないかとも思います。

「特別支援学級では内申点がつかないので普通高校に進学できない」と
私も、コウが小学4年生で特別支援学級に転級する際に言われ、
学力が高くない子でさえ、ここで我が子の道を決定づけることは大きな重圧でした。

爽彩さんのお母さんは、どうすればよかったのか、今でも本当に苦しんでおられることと思います。
経験豊富な教育の専門家たちに相談したというのに、
「面倒なことに巻き込まれたくない」
「時間を奪われたくない」
「評価を下げられたくない」
「なかったことにしよう」と事実を捻じ曲げられ、我が子の特性が原因のように扱われて、
爽彩さんもお母さんもどんなに傷つき、絶望したか。
何も好転しないばかりか、悪い大人と悪い仲間を引き寄せるようにして、
どんどん悪い方に進んでいったのです。

このような事が我が子に起こったら、自分はどうするかを考えました。
我が子を守りたい、現状の改善をと願って、学校に助けを求めることから始まりますが、

①まずやり取りのすべてを「録音する」

②必ず複数人で行く。できるだけ男性にも同行してもらう

これはかなりの私見ではありますが、そして実に腹立たしいことではありますが、
「学校」「教育委員会」「行政」あるいは「警察」「医療」のような大きな組織に、何かを申し出る時に、
女性一人だと軽く見て、相手を諦めさせ黙らせるためだけの失言を簡単に言ってしまうのではないかと思うのです。
どんなつながりでもいいから、男性を伴った方が、もっと慎重に対応するのではないかと思います。
また、「言った・言わない」「聞いた・聞いていない」の議論は、最悪です。答えは出ません。必ず証拠を残すことです。

「いじめ」という事柄が起こった場合、教育者の「不祥事」とされ、そんなことを引き起こした教諭や管理職の評価が下がるという現状が、変わっていかなければこのような痛ましい事件はなくならないと思います。
それよりも、「いじめ」を直ちに見つけて対応した教諭や管理職は最高の評価を得られる教育界に変化してほしいと願います。

ABOUT ME
ホタル
発達障害児【特別な支援を要する男の子】のママ。フルタイム勤務のシングルマザーです。